「お産」の意味

12年前、3回目の出産をしました。 私は、妊娠したのは3度でなく、第三子は、流産のあとにさずかった子です。3回目の出産の直前は寝たきりにも近く、第二子には病気や障がいもありました。けして軽く産んだ子ではなく、下記の文中にもある、貴重な命を前に「気をひきしめて」始まった育児でした。 IMG_4533 (1)  それにしても、お産は、たくさんのものをもたらしてくれます。かけがえのない存在を、私の人生とこの世界にさずかっただけでも大きなことだと思うのに。

この時の出産でお世話になったのは、友人、家族や身内、それから、八王子市のひとみ助産院の冨重朝子先生をはじめとするみなさんです。先日、facebookで富重先生に久し振りにご連絡する機会がありました。先生は、当時のことをはっきりと覚えていてくださって、本当に嬉しくパソコンの前で涙が出ました。また、そんなお人柄や、お仕事の姿勢に、頭がさがる思いがします。

からだクリエイトきらくかんの奥谷まゆみ先生の整体にもお世話になりました。いろいろな整体があると思いますが、奥谷先生がするような整体のようなケアは出産には不可欠に近いのではないかと、私は、今思っています。産後の体が本当に違って、びっくりするほどでした。奥谷先生には、家族ぐるみでのおつきあいもいただき、先生がいなかったら、私の3人の育児は、別のものになっていたと思います。

当時、八王子で一緒に育児を考え模索していた友人たちの多くが、富重先生や奥谷先生とご縁をもっていたのを思い出します。あの頃はあまり理解されなかった育児の考え方も、今では、人に伝わりやすく、主流のひとつにもなりました。国からの指導内容やさまざまなルールでも変わっていくものがあり、育児をとおして、社会の意識や制度が変わっていくことも体験しました。報道や広告で世間が変わることや、行政の対応などで子どもの育ちや人生が変わることを実感したことは、その後の自分の仕事に、改めて影響を持ったと思います。

あの時に出産の現場にもいてくれた小さかった上の2人が、本当に大きくなりました。家族にかわいがられて育った当人も、思春期の入り口にいます。仕事を最優先にしてやっとのことで出産に付き添えた夫との結婚生活も今年で20年。大波小波の色々あった育児も後半になった今、積み重ねた時間ならではのつながりと、棚上げしてきた、むきあわなければならない課題の両方が、視野に入ります。

ひとみ助産院のサイトには、私の体験談もあります。先生へのメッセージとして、この出産での感謝や気づきを、確か手書きでいっきに綴った文でした。こんなに書いたけれど、まだすべての感謝や気づきを伝えきれないと思っていたと思います。

何年かぶりに読み直しました。

このお産が、私にとってはひとつの集大成で、そして、その後の何かの原点にもなったことを、改めて感じています。

 

私にとって、今回は3度目のお産でしたが、まさに3度がそれぞれ三様で、今回もまた初産に劣らず新鮮な体験の連続でした。 1回ずつの間隔が3~4年あき忘れてしまっている事も多いし、季節も経過もみんなばらばらで、3度目と言ってもとても大きく構えて自信を持っていられるというわけではなく、2番目の子の育児で病気やアレルギーの辛さ怖さを知り、その後の不全流産も体験し、また知人の思いもよらぬ不幸な経験などを知る事も重なり、むしろ、怖いもの知らずだった過去の2回のときよりも不安は大きかったと思います。 それでももうひとり子供を授かりたいと思ったのは、やはりその不安以上の喜びがあることを身をもって知ってきたからで、今「3人の育児」を気を引き締めながらも満ち足りた希望あふれる想いで始めることができました。 子を授かるだけでも幸福で、初産の時は正直言って妊娠・出産はショッキングで苦痛も多く、ただ子を得たことに大きく感激しました。 2度目ではそれが温かくアットホームな心持ちで自分主体で自然に産めるということは体にも心にも快いと知ることができる幸福に恵まれました。 そして今回はもっと大きな意味でお産がもつ作用をこの身をもって知ったのが満ち足りた思いの所以です。 お産によって自分の心身が大きく変わるけれど、変わるだけでなく整えるチャンスであること、そのお産を助ける自然で素朴な知恵の技があることを通して、「からだ」のしくみのすごさに感心しました。 また家族関係を始め色々な人間関係が変化し整っていく・・・ある意味、ひとりの新しい子を迎える準備が迎える側の今後の人生の準備をしてくれたような側面を持つ「すごいなぁ」「しあわせだなぁ」と思いました。 冨重先生が「赤ちゃんが多くを授けてくれる」というようなことを言ってくださっていましたが、その通りで、又「妊婦さんも周囲を幸せにする」ともおっしゃり、私の妊婦姿がそうであったかはともかく、社会にも影響を与える力があるというのも自然の深さのひとつかとまで思ってしまいました。 そして、私は今回、お産が自分ひとりだけのものでないこと、支え助けられる幸福、身をゆだねるという姿勢も大切であることを感じさせていただきました。 信頼し、心を開き、ひとりよがりをやめなければ身をゆだねられない。 崩れ倒れるのではなく、自分の意志で支えてくれる人たちに身をゆだねる・・・稚く未熟な私にはこの歳3児を産むに至って、そんなことをありがたく行うことができました。 それもまた本当にぜいたくに!! 同居を始めたばかりの両親と私たち家族が見えない垣根を越えられたことも大きくて、母の反対に会い自宅出産が中止になったことも不思議な程しこりが残らず(入院が楽しかったこともあると思いますが)早産の心配で安静にしたことさえ良い方に転じたように思います。 医療センターにも「控えてもらって安心」と素直に思えたし、友人知人たちが才能豊かで各方面からささやかにフォローしてくれたのもありがたく、いいタイミングで妊娠してしまったと思う程で科学的ではないけれど、これも自然の恵みの一つかもと思う程です。 そして、なんといっても、なんといっても、冨重先生の存在あってこそ、ここまで私のきもちもからだも導かれました。 ひとみ助産院で新しく出会ったヨガやアロマの先生方や、助産師の河野先生、その他三尾さんや他のスタッフの方々が、またなんと色どり豊かに確かな力で(おこがましい言い方ですが)私を囲み支えてくださったことか・・・。 講習会で顔見知りになった人たちも魅力的で、元気付けられ、やはり支えられました。残念ながらどれも身にならず出産してしまったけれど、それでも習った事のかけらが、今の生活にもあちこちで顔をのぞかせ意外なところで役立ったりしています。 エネルギッシュだけれど、妊産婦にも子持ちの親にも無理の無い、「ひとみ助産院」という空間がとても居心地が良かったです。 毎回の健診も楽しみな程で、内ももふみやお灸、テルミー、流れているBGMやアロマの香までどれも珍しく心地よいものでした。 内ももふみなど、早産の心配のため、夫が眠いのをこらえやってくれると本当にすっと『はり』がひき、体が軽く、温かく、鼻まで通るので驚き、助かりました。 お灸は、両親までもがやみつきのようになり、自分たちで買いに行き、やり続けているし、夜になると3歳の子が私の「お灸セット」をせっせと持ってきてくれたりして、すっかり習慣になりました。 イトオテルミーはなんとしてでも自分も習得し、子供たちの花粉症やぜんそくのときにやってあげてみたくて仕方ないきもちです。 又、先生にお会いするたびに体調や子供たち、夫や親のことまで相談し、愚痴を言う私をいつもまっすぐ受けとめて下さって、アドバイスいただき家族ぐるみでお世話になったことで私も救われ出産本番の時も違和感なくみんなで赤ちゃんを産めたのだと思います。 本当に幸福なお産でした。 先生方の息の合った処置はすばらしくて、どうして私の様子が当の私よりもわかるのかと思うくらい、ぴったりなケアにも驚きました。 夫にしがみついて(?)産めたのも先生方がセッティングして下さった贈り物のひとつで、初めて(!)夫がタイミングよく声をかけ心をこめてさすってくれたので、辛くて出ていた涙もじんわりと温かく感じました。 それにしても、先生方はとても優しく手とり足とりケアを労を惜しまず細かく丁寧にしてくださるので、恐縮しながらもやっぱりしあわせで、そういう空気の中で、夫や子供たち、産後訪問を受けた親たちもみな、一丸となって「出産」に目を向けてくれたのだと思います。 お正月を迎える時にお世話になりご負担もおかけしてしまいましたが、一家が全員家にそろった我が家はそのお陰でとても良いときを過ごせました。 先生方の人間性や生き方、お仕事に本当に頭が下がり感謝しています。 だからこそ、心から信頼でき私も成長できたし、正しい(?)お産は良い作用がいっぱいあることを知り、その恩恵をうけられました。産後も楽で助かっています。 それから、夜中・早くから騒ぎすぎてご迷惑をかけてしまったのですが、お産を控えて夜が明け、眠っていない2人の子供たちがしっかりとした顔つきで出していただいたおにぎりをうれしそうにほおばっていた姿、「いよいようまれてくる」という想いをもってみんなでいただいたあのおいしさが忘れなれなくて「おいしかったねー」としみじみ今でも話します。 本当にありがとうございました!! (もっともっと細かい事で感謝・・いっぱいあります。) 先生の今後の健康おしあわせも心から祈っています。


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